2009年9月10日木曜日

あのころ

9月9日にronaが誕生したあと、しばらくは居場所がなかった。どこかのカフェにいたが、店員さん以外はなにを話しているか理解できなかった。PC関係、SL関係の話をしているらしかったが、とにかく言葉がむずかしかったのだ。みんなそんなことばかり話していた。でも、そこで店員さんから服を売ってる場所を教わった。

たぶん、10日か11日に、一度エバンスに来た。キタさんに親切にしてもらい、jazzをまったく知らなかった(今もだが・・)わたしだが、なんとなく気に入った。気持ちのいい場所だと思った。キタさんの「みんな寝落ちするよw」っていう言葉を聴いて、そうですかぁと答えたものの、すごく緊張していたわたしは、寝落ちするような予感はまったくなかった。

waterlandを一周した。シム全体が落ち着いた雰囲気のよい場所だと思った。最後、ウィンドサーフィンをしていたわたしは途中でシムがかわったことに気づかなかったが、なんか変だと思った。

15日にまたエバンスに来た。その日、uotaさんのブログには2つ記事があり、ひとつはシムに朝から雨がふることを予告していて、もうひとつはuotaさん個人がスチームパンクなネコのAVを手に入れことを記録している。
この日、まだ二度目の訪問だったにもかかわらず、わたしはいきなりキタさんにリクエストをした。それも、「いちばん好きなアルバムを聴かせて」などというむずかしくも、生意気なリクエスト。キタさんは、こんな失礼なリクエストにちょっと戸惑いつつも、ビル・エバンスのあるアルバムをちゃんと聴かせてくれた。わかる気がする曲と、まったく理解できない曲とがあった。しばらくして、ほかのお客さんが来たのでいづらくなり、わたしは外へ出た。

そのとき、エバンス前の森で、SLで初めての「雨」を経験した。このときの感動はちょっと言いあらわせない。わたしはちょっと悲しくなっていた自分の胸のなかの森の雨と、SLのなかのエバンス前の森の雨とを、いっしょに経験していた。もちろん、頭のなかにはビル・エバンスのピアノの音が舞っている。あの雨は衝撃だった。あの森が、どんな森よりも美しく、深い森に見えた。たぶん、秋の森になっていたことだろう。木の葉がしきつめられていたかもしれない。あるいは、舞っていたのかもしれない。わたしはしばらく突っ立ていた。森のうつくしさに見とれていた。すこしだけ我にかえって、うろうろ歩いた。SLのなかの雨は、PC前のわたしの気持ちをあっというまに変えていった。わたしはなにかが始まるのを予感した。森のなかで雨が降るというのは、なにか事件がはじまるに違いないからだ。

しかし、どこに行ったらいいか分からない。しかたなく、まっすぐ歩いて中央広場に行き、リラクシンに行った。だれがいたかは覚えてない。でも、だれかに案内されてついていった。やがて、リラクシンにuotaさんが現れた。それはさっき書いた、スチームパンクなネコのAVだった。シムのオーナーに会ったのははじめてだった。わたしはものすごく緊張した。それがしゅーしゅーうるさい白猫だったわけで、しかも天井に半分以上からだをめりこませていた。ネコAVが重いのか、なかなか登場しきらないし・・・そんなわけだから、わたしの戸惑いがどれほどのものであったか、わかっていただけますよね。たぶん、あれはuotaさんの日記からみても、9月15日のことだ。

うん、たしかにあの雨は、なにかの始まりを告げていたのだ。

9月20日には、uotaさんのブログにわたしが初登場している。新しくスカイの部屋を借りた女子っていう感じの紹介だ。そう、わたしはスカイに部屋を借りた。もっとずっとずっと後のことだったような気がしていたが、waterlandデビューからたった10日ほどでわたしは部屋を手にいれたらしい。たぶん、毎日waterlandを訪問していたのだろう。「この子はここが気にいったんだな」uotaさんにもそう認知してもらったらしい。スカイの部屋はどこかすごく都会的なところがあって、なんだか、NYで一人暮らしがはじまったような気がした。

あのころ・・・・そう、だいたい一年まえのことだ。

2 件のコメント:

  1. うーん、これはいい短編ですなw
    当時の心境がすばらしく伝わりますだ。
    1年前をこういう風に文章で共有するのも楽しいものだねぇ。

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  2. 記憶をuotaさんのブログで跡付けようとしたのですが、すこしずつ食い違っていて、かえって面白かったです。

    でも、slの雨にはまった日のことが記録(予報)されていて、ほんとにびっくりしましたし、感謝いたしました^^
    ほんとはもうちょっと表現したい気持ちのようなものがあるんだけど、今のわたしじゃ無理だぁ^^;

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